2019.9.7
谷智亮の理事ブログ『医師の出口戦略』⑨国際分散投資
財務戦略 国際分散投資
「財産三分法」という言葉はご存知ですか。
一つの盆に全てを乗せてしまうと、盆が傾いたときに全てを失ってしまう
だから、3つの盆に分けて入れておきましょう
という事です。
3つの盆とは、次の3つを指します。
・現預金
・株式などの金融商品
・不動産
しかし、この考え方は20世紀のものです。
これまでは、国と国の間に、はっきりとした壁がありました。
21世紀になると、何もかもボータレス化し、
人やお金が、国境をまたいで、自由に行き来するようになりました。
そうなってくると、財産三分法も、新しいものへと認識を変える必要があります。
まず、3つに分けるものは、通貨という事になります。
人によって、考え方によっても違ってくるでしょうが
- オーソドックスに、円・米ドル・ユーロ
- 資源国通貨を考慮して、円・オーストラリアドル・カナダドル
- 極端な事かもしれませんが、円を除外してしまって、
米ドル・ユーロ・資源国通貨
そして、3つに分けた通貨のそれぞれを、預金・株式・不動産
というように分散させるわけです。
それは極端な思考ではないか・・・・・と言われそうですが、
こんな考え方もあります。
・世界人口に占める日本の人口比
・世界GDPに占める日本のGDP比
・世界流通通貨量に占める日本円の比
・世界株式時価総額に占める日本の時価総額比
このような比較において、日本の占める比率は全て10%以下です。
この結果を受ければ、自分の保有資産のうち、
日本円の占める割合は、3分の一(三分法)もあれば相応です。
日本の経済が今後より発展し、世界をリードしていくという状況であれば、
三分の一よりウェートを高めても良いかもしれません。
しかし、事情は逆です。
三分の一以下にすべきであると考えます。
ちなみに、私の保有資産のうち円建ての割合は5%です。
世界基準で日本を見ると、
日本での常識が如何に狂っているかが分かります。
海外に住んで、外から日本を眺めると、見えないものが見えてきます。
普段考えている常識を疑ってみることから「真実」があぶり出されます。