2019.8.3
谷智亮の理事ブログ『医師の出口戦略』④お金がなければ始まらない
財務戦略 お金がなければ始まらない
皆様はお医者様ですから、
健康について私がとやかく言う筋合いはありません。
そうなると、プライオリティーは「お金」ということになります。
診療所経営が成功すれば、普通の会社勤めの方に比べ、
比較にならないほど多くの資金を残せるはずです。
事実、世の中の方は、お医者様は、それなりのお金を稼ぎ、
それなりのお金を残している・・・と考えています。
これらは、ある意味正しいですが、ある意味正しくありません。
開業した時には、一般的に6,000万円程度の借金をすることになります。
したがって、借入金の返済が無くなるまでは、
表面上利益は計上されても返済負担が大きく、手元資金はさほど増えません。
仮に、6,000万円の借金を10年で返済するとして、
1年間の返済額は600万円になります。
それにプラス金利です。(初年度の金利は120万円程度)
また、ご子息は、親の背中を見て育つ関係上、
医学部に進学する可能性は高いと思います。
そうなると、相応の学費が必要とされます。
このような事を考え併せると、
開業後10年間の貯蓄は、さほど大きくはならないケースは往々にしてあります。
40歳でクリニックを開業し、50歳までに借入金を完済してしまえば、
60歳までの10年間で、貯蓄を大きく増やすことは可能です。
ただ、開業する年齢が遅くなるに従い、
資金を貯める期間は短くなっていきます。
したがって、開業するなら、早ければ早い方が良いですね。